【ハムとベーコンの違い】それぞれの特徴を知っておいしく使い分けよう!
朝食やランチで定番の「ハム」と「ベーコン」。
どちらもおなじみの食材ですが、実は使われている部位や製造方法、味わいには意外な違いがあります。
料理に合わせてハムとベーコンを上手に使い分けると、毎日の食事がもっと豊かに、さらにおいしく楽しめます!
この記事では、ハムとベーコンの特徴を知り、それぞれの魅力を引き出す活用法や、手軽にできるおすすめレシピもご紹介します。
ハム派もベーコン派も、ぜひチェックしてみてください!
ハムとベーコンの違いと特徴
ハムとベーコンはどちらも豚肉から作られますが、使われる部位が異なります。
それぞれの特徴を確認してみましょう。
ハムは「モモ肉」、ベーコンは「バラ肉」を使用
ハムは英語で「ham」と書き、豚の「モモ肉」を意味します。
ハム作りには主に後ろ足のモモ肉が使われるのが一般的です。
特に世界的に見てもモモ肉を使ったハムが多く、モモ肉で作られるハムにはボンレスハムや骨付きハムなどがあります。
また、モモ肉以外にもロース肉や肩肉を使ったハムもあり、ロース肉を使用したものは「ロースハム」、肩肉を使用したものは「ショルダーハム」と呼ばれます。
日本では「ロースハム」が多く、スーパーで売られているハムもほとんどがロースハムです。
日本独自のスタイルといえるので、覚えておくとよいでしょう。
一方、ベーコンは英語で「bacon」と書き、豚の「バラ肉」を意味します。
ハムがモモ肉を使うのに対して、ベーコンはアバラ骨周辺の「バラ肉」を使います。
この部位は皮、赤身、脂身が層になっているため、「三枚肉」とも呼ばれ、脂身が多いのが特徴です。
世界的にはバラ肉を使ったベーコンが主流ですが、ロース肉を使った「ロースベーコン」や肩肉を使った「ショルダーベーコン」もあります。
え、ハムとベーコンの違いは一概に部位だけではないんですね!?
ハムとベーコンの使い方の違い
ハムとベーコンは調理方法や料理への使い方も異なります。
ハムはサンドイッチやサラダなどでそのまま食べることが多く、ベーコンは炒めたり、焼いたりして香ばしさや旨味を引き出す料理に使われます。
ハムとベーコンの違いを知って、それぞれの美味しさを楽しんでみてくださいね!
ハムとベーコンの製造方法とカロリーの違い
ハムとベーコンは、使われる部位だけでなく、その製造方法にも大きな違いがあります。
特に、ハムはベーコンに比べて製造工程が多く、手間がかかるのが特徴です。
ハムの製造工程
ハムの製造はまず「塩漬け」から始まります。
これは、塩を主成分とする塩漬け剤を肉に加え、保存性や保水性を高め、肉の色を鮮やかにするための工程です。
この作業により、ハムの風味や食感も良くなります。
塩漬けが終わったら、丁寧に塩抜きをして表面を乾燥させます。
乾燥させることで、次の燻煙(くんえん)工程がスムーズに行え、熟成も進みます。
その後、肉を型に入れて形を整え、形が崩れないように糸でしっかりと巻きます。
桜や樫のチップを使って燻製を行い、最後にボイルやスチームで加熱し急速に冷却させて完成です。
ハムの手間がかかる工程は、風味豊かでしっとりした食感に仕上げるために必要なものなのです。
ベーコンの製造工程
ベーコンの製造は、ハムに比べてシンプルです。
塩漬けをした後は、熟成と燻製のみで、追加の加熱工程はありません。
非加熱で仕上げることで、特有の食感と風味を引き出します。
ベーコンはそのまま食べることもできますが、炒め物や焼き物に使うと、旨味がさらに引き出されます。
ハムとベーコンのカロリー比較
ロースハムとベーコンのカロリーには大きな差があります。
スーパーで販売されているものを例にとると、以下のような違いがあります。
- ロースハム(100gあたり):196kcal
- ベーコン(100gあたり):405kcal
ハムは100gで約10枚程度で、見た目にも量がわかりやすいかと思います。
数値からもわかるように、ベーコンのカロリーはハムの2倍以上。
これは、ベーコンが豚のバラ肉(脂身が多い三枚肉)を使用しているためで、脂肪分が高くなるのが理由です。
また、ベーコンは炒め物や焼き物で使われることが多く、その調理法からもさらにカロリーが増加しがちです。
一方、ハムはベーコンほど低カロリーではないものの、比較的ヘルシーな食材です。
ダイエット中には、カロリーの面ではハムが向いていると言えるでしょう。
さらにハムには、糖質の代謝を促す栄養素も含まれているため、適量を摂取することで健康的にダイエットをサポートできます。
ただし、塩分が多く含まれているため、食べ過ぎには注意が必要です。
それぞれの製造方法やカロリーを理解して、用途に応じて使い分けてみてくださいね。
ハムとベーコンの栄養素の違い
ハムにはビタミンB1が豊富に含まれており、糖質を効率よく燃焼させる効果が期待できます。
また、カルニチンも多く含まれているため、脂肪の燃焼をサポートし、ダイエット中にもおすすめです。
一方、ベーコンは脂肪分が多くカロリーも高めです。
油分が気になる場合は、キッチンペーパーで包んでラップし、電子レンジで加熱すると、余分な脂が取り除かれ、少しヘルシーになります。
また、ベーコンの塩気を活かし、パスタやスープのだしとして使うのもおすすめです。
鍋で煮ると余分な脂が落ち、風味を引き出しながらもさっぱりとした味わいに仕上がります。
筋トレ中の方にもおすすめ
ハムもベーコンも熟成過程で成長ホルモンの分泌を促す作用が期待できるため、適量を摂ることで筋トレ中の筋力アップにも役立つでしょう。
ただし、カロリーや塩分が多めなので食べすぎには注意が必要です。
ハムとベーコンは『再加熱』なしでそのまま食べられる
どちらも加熱処理されているため、再度加熱する必要がありません。
ハムはそのままサラダやサンドイッチに入れたり、美しいピンク色を活かしておひたしの彩りとしても楽しめます。
ベーコンもそのまま食べられますが、多くの場合は加熱調理で香ばしさと脂の旨味が引き立つため、焼いたり炒めたりして楽しむのが一般的です。
ハムとベーコンの特徴を活かして、用途に合わせておいしく活用してくださいね。
ハムの種類とその特徴
ハムにはさまざまな種類があり、部位や製法に応じてその味や食感が異なります。
一方、ベーコンにもいくつかの種類があり、それぞれ独自の特徴があります。
ここでは、ハムとベーコンの種類について詳しくご紹介します。
ロースハム
ロースハムは豚のロース肉を使ったハムで、日本では一般的なハムの種類です。
1970年代以前に主流だったプレスハムに代わり、現在はロースハムが「ハム」として親しまれています。
脂肪が少なく、日本人の好みに合ったさっぱりとした味わいで、比較的手頃な価格も魅力です。
第一次世界大戦後の日本の経済状況に合わせて広まり、日本独自の加工食品ともいえます。
ボンレスハム
ボンレスハムは豚のモモ肉を使い、骨を取り除いたハムです。
脂肪が少なく、あっさりした食感が特徴で、赤みが強くプリっとした食感が楽しめます。
カロリーも100gあたり118kcalと低めで、健康志向の方にもおすすめです。
ショルダーハム
ショルダーハムは豚の肩肉を使って作られ、赤身が多いのが特徴です。
ロースハムと同様に加工され、しっかりとした味わいが楽しめます。
赤肉が多いため、噛み応えのある食感です。
プレスハム
プレスハムは、豚肉や牛肉、さらには馬肉や羊肉など、複数の肉を使い、デンプンや小麦粉でつなぎ合わせた加工食品です。
日本で誕生したハムで、かつては単に「ハム」といえばプレスハムを指すこともありました。
現在ではJAS(日本農林規格)により「プレスハム類」に分類され、ロースハムなどの「熟成ハム類」とは区別されています。
生ハム
生ハムはモモ肉を塩漬けにして乾燥させ、加熱せずに作られるため、独特の塩味と旨味が楽しめる「非加熱食肉製品」です。
サンドイッチやおつまみ、パスタの具材など、料理にアクセントを加えたいときに重宝されます。
加熱をしないため、「生ハム」と呼ばれるようになりました。
しっかりとした旨味があり、見た目もおしゃれなので、料理に加えるだけでワンランク上の仕上がりになります。
ベーコンの種類
ベーコンにも種類があり、一般的なベーコンに加え、ロースベーコンやショルダーベーコンもあります。
ロースベーコン
ロースベーコンは豚のロース肉を使い、塩漬けして燻製にしたものです。
脂肪が控えめで、風味豊かな味わいが特徴です。
ショルダーベーコン
ショルダーベーコンは、豚の肩肉を塩漬けし、燻製にして作られます。
ほどよい脂肪としっかりとした肉の旨味が感じられるため、食べ応えがあります。
それぞれのハムやベーコンの特徴を理解して、料理や食事のシーンに合わせて使い分けることで、おいしさをより引き出すことができます。
ハムとベーコンの楽しみ方の違い
ハムとベーコンはそれぞれ特徴的な味わいがあり、調理方法や食べ方によってさらにおいしく楽しめます。
ここでは、簡単に作れる「ハムサンド」と、ボリューム満点な「チーズハムカツ」の作り方をご紹介します。
ハムはサラダやサンドイッチでさっぱり楽しむ
ハムはそのままでもおいしく、サラダやサンドイッチの具材として手軽に使える便利な食材です。
お弁当やピクニックにおすすめの「ハムチーズレタスサンド」を作ってみましょう。
【材料】
- 食パン 2枚
- サニーレタス 1枚
- ロースハム 2枚
- スライスチーズ 1枚
- マヨネーズ 適量
- マーガリン 適量
- からし 適量
【作り方】
- 食パンの耳を切り落とし、マーガリンとからしをパンに塗ります。
- チーズをのせ、ロースハムは半分に切って平らな面が外になるようにのせます。
- レタスをのせて、マヨネーズをかけ、もう1枚のパンで挟みます。
- 軽く押してパンを好みの大きさにカットしたら完成です。
手順がシンプルで、料理が苦手な方でもすぐに作れるレシピです。
シンプルながらも、しっかりとしたハムの風味が楽しめますよ。
塊のハムでガッツリ満足!ハムカツやステーキがおすすめ
塊のハムがある場合は、ハムカツやステーキにするのがおすすめです。
夕食のおかずとして食べ応えがあり、おいしく仕上がります。
今回は「チーズハムカツ」の作り方をご紹介します。
【材料】
- ロースハム 12枚
- スライスチーズ 4枚
- バッター液(薄力粉 大さじ3、卵 1個、水 大さじ1.5)
- パン粉 大さじ3
- 揚げ油 適量
- サラダ菜 4枚
【作り方】
- スライスチーズを4等分に切り、ハム3枚1組にして間にチーズを2か所挟み、合計4セット作ります。
- バッター液の材料をボウルで混ぜ、ハムセットにバッター液をつけ、パン粉をまぶしてラップに包み、冷蔵庫で10分寝かせます。
- フライパンに3cmほど油を入れて170℃に熱し、ハムカツを2分ほど揚げます。
- きつね色になったら油を切り、サラダ菜と一緒に盛り付けて完成です。
ポイント
高温の油でカラッと揚げるのがコツです。
からしをつけるとさらにおいしさが増します。
バッター液を使わずにマヨネーズを塗ってからパン粉をつけても香ばしく仕上がります!
手軽に作れるハム料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。
ベーコンでスープや炒め物にコクをプラス
ベーコンは脂がのってジューシーなため、スープや炒め物にぴったりです。
スープに加えるとベーコンの旨みが溶け出し、豊かな味わいのスープが楽しめます。
カリカリに焼いたベーコンの食感も、炒め物に加えると絶妙なアクセントになります。今回は人気メニュー「アスパラベーコン炒め」のレシピをご紹介します。
【材料】
- ベーコン 40g
- アスパラガス 5本
- マカロニ 30g
- オリーブオイル 小さじ3
- 白ワイン 適量
- 塩・コショウ 適量
- 醤油 小さじ1
- レモン汁 小さじ1
【作り方】
- アスパラは皮をピーラーでむき、食べやすい斜め切りにします。
- ベーコンは1cm幅にカットします。
- マカロニは塩を加えた熱湯でゆで、準備しておきます。
- フライパンにオリーブオイルを熱し、ベーコンを加えて中火でカリカリになるまで焼きます。
- アスパラとマカロニを加え、塩・コショウで味付けし、白ワインを加えて中火で炒めます。
- 最後にレモン汁をかけて完成です!
レモン汁でさっぱりと仕上げることで、ベーコンのコクとアスパラの風味が引き立ちます。アスパラの代わりにインゲンやブロッコリー、きのこを加えると、また違った味わいが楽しめます。
ハムとベーコンを上手に使い分けて料理を楽しもう!
ハムとベーコンは見た目が似ていますが、材料や製法が異なるため、それぞれに適した使い方があります。日常の料理にハムやベーコンを取り入れれば、食卓にさまざまなバリエーションを加えられます。塩分や脂肪分が気になる方は、調理方法を工夫するのもおすすめです。
今回ご紹介したレシピも参考に、ハムとベーコンをおいしく活用して、料理の幅を広げてみてください!
【まとめ】ハムとベーコンの違いを知って料理をもっと楽しもう!
ハムとベーコンは、使う部位や製造工程の違いから、風味や食感も異なる食材です。ハムはあっさりした味わいで、サンドイッチやサラダにぴったり。一方、ベーコンはジューシーで旨味が強く、スープや炒め物でコクを加えたいときに活躍します。料理に合わせてハムとベーコンを上手に使い分ければ、味わいの幅がぐっと広がります。今回のレシピやポイントを参考に、ハムとベーコンをもっとおいしく楽しんでください!
最後までご覧いただきありがとうございました。