SNSやネットの文章で「では」や「でわ」を見かけると、「どっちが正解なんだろう?」と迷うこと、ありませんか?意外と気にせず使ってしまうこともありますが、間違った使い方をしていると恥ずかしい思いをするかもしれません。
この記事では、どちらが正しいのかを分かりやすく解説します。
結論から言うと、「正しい表記は『では』です」。
これは、「は」と「わ」の役割が異なるためで、それぞれの使い方や意味に違いがあります。
さらに、「DEWA」と発音するのに、なぜ「DEHA」と書くのか、その理由についても掘り下げます。
この記事を読めば、「では」と「でわ」の違いをしっかり理解できるはずです!
「では」と「でわ」の違いは何?意味や使い方を詳しく解説
「では」は正しい文法で語句をつなぐ役割
「では」は、語句や文をつなぐ接続詞の一種で、いくつかの意味や用法があります。
一方、「でわ」は特定の地名や人名を表す言葉として使われることがありますが、文法的に正しい表現ではありません。
例えば、こんな場面で「では」が使われます。
- 意見が食い違う場面で妥協案を示す
- 「意見がまとまらないようですね。では、この件は次回まで保留としましょう。」
- 「もっと安くなりませんか?」「では、これでどうですか?」
- 物事に区切りをつけるとき
- 「では、そろそろ始めましょう。」
- 「今日はこの辺で。では、失礼します。」
「でわ」の意味と使い方
「でわ」という言葉が使われるのは、主に「出羽」という地名や人名に限られます。
例えば、「山形県の出羽三山」や「出羽守(江戸時代の官職名)」などです。
そのため、日常的な会話や文章では「でわ」を使う機会はほとんどありません。
どうして「は」が「WA」と発音されるの?
日本語には、「は」を「WA」と発音する独特なルールがあります。これは歴史的な背景が関係しています。
平安時代から続く「歴史的仮名遣い」
平安時代に発明されたひらがなは、当初は表記通りに発音されていました。しかし、時代が進むにつれ、発音と表記が変化しました。「は」が「WA」と発音されるのは、「語句をつなぐ言葉」として目立たせるためです。
例えば、「こんにちは」の「は」は、「今日はいい天気ですね」の後半が省略された形。そのため、発音は「WA」となります。
現代仮名遣いへの移行
第二次世界大戦後、日本語の仮名遣いは「発音通りに表記する」という原則に変更されました。
これにより、例えば「あはれ」は「あわれ」、「やはらか」は「やわらか」といった具合に改められました。
しかし、「では」のような慣用的な表現はそのまま残され、今でも「は」と書いて「WA」と読む形が使われています。
「は」と「わ」の使い分け、紛らわしい表現も解説
「は」と「わ」は見た目も音も似ていますが、使い方は異なります。以下に例を挙げて解説します。
- 「こんにちは」と「こんにちわ」
正しいのは「こんにちは」です。
これは「今日はいい天気ですね」の省略形だからです。
一方で、「こんにちわ」は文末に使う「わ」と誤解されています。 - 「出るは出るは」と「出るわ出るわ」
正しいのは「出るわ出るわ」です。
「わ」は文末で使われるため、2つに分けても意味が通じます。
「出るは出るは」は不自然な表現になります。
「では」と「でわ」の違いをしっかり理解!間違いを防ぐ3つのコツ
「では」と「でわ」を正しく使い分けるためには、日常的なシーンでの誤用を意識して直すことが重要です。特にSNSやメールでは気軽に文章を書く分、間違いが発生しやすい傾向があります。ここでは、よくある間違いとその防止策をご紹介します。
1. よく間違える表現を覚える
SNSやメッセージで特に目立つのが、「こんにちは」を「こんにちわ」と書く誤用です。この表記ミスの背景には、「こんにちは」という挨拶の後に続く言葉を省略していることへの理解不足があります。例えば、「こんにちは、今日はいい天気ですね」の「こんにちは」が正式な形です。
「わ」は文末に使う言葉なので、「こんにちわ」では意味が通らなくなってしまいます。この違いを頭に入れておくだけで、間違いはぐっと減るはずです。
2. 音声と表記の違いに慣れる
「では」は発音すると「DEWA」となるため、つい「でわ」と書きたくなる人も多いです。しかし、「は」は語句をつなぐための助詞であり、「わ」と文末に使う強調の助詞は役割が異なります。「発音と表記が違うケースもある」と意識するだけで、迷うことが少なくなります。
3. 書く前に「役割」を意識する
文章を書く際に、「語句をつないでいるのか、それとも文末で強調しているのか」を意識すると、誤用を防ぐ助けになります。例えば、「では、次の話題に移りましょう」というように、つなぎの役割を持つ場合は「では」が正しいです。一方、「これはすごいわ」と強調したい場合には「わ」が適切です。
まとめ:言葉の正しい使い方を身につけよう
「では」と「でわ」の違いや、それぞれの意味・使い方について解説しました。
- 「では」が正しい表記で、語句をつなぐ接続詞として使う
- 「でわ」は地名や人名に使われるが、文法的には誤り
- 「は」と書いて「WA」と読むのは歴史的仮名遣いの名残
言葉の使い方を間違えると、伝えたい内容が正しく伝わらないこともあります。正確な知識を身につけて、日本語をより深く理解していきましょう。