📘 高校生の扶養控除について 全体像から整理したい方 は、
▶ 完全ガイド「高校生の扶養控除まとめ」を先にご覧ください
「コンビニと飲食店、別のバイトだから大丈夫だよね?」
「1か所で103万円を超えなければ問題ないでしょ?」
高校生の扶養控除で、
かなり多い失敗原因が「掛け持ちバイトの勘違い」です。
本人はそこまで稼いでいる感覚がなくても、
年末に合計してみたら
「あれ?超えてる…」
というケースは本当に珍しくありません。
この記事では、
高校生が複数のアルバイトをしている場合、
収入はどう扱われるのか/なぜ合算されるのかを軸に、
失敗しないための考え方をやさしく解説します。
掛け持ちバイトの収入は合算される?
税金の基本ルール
結論からお伝えします。
高校生が掛け持ちでアルバイトをしている場合、収入はすべて合算されます。
これは税金上のルールで、
・バイト先が違う
・業種が違う
・期間が短い
といった条件は、一切関係ありません。
税務上は、
「同じ本人が1年間でいくら稼いだか」
だけが見られます。
「別々ならOK」は通用しない
よくある勘違いが、
「A店では50万円、B店では40万円だからセーフ」
という考え方です。
残念ながら、
これは扶養控除では通用しません。
50万円+40万円=90万円
というように、
すべて合計した金額で判断されます。
このルールを知らずに掛け持ちを始めると、
後から気づいて慌てる原因になります。
高校生が掛け持ちしやすい典型パターン
短時間バイトを複数入れている
最近は、
・1日3〜4時間
・週2〜3日
といった短時間バイトが増えています。
1つ1つは軽い感覚でも、
複数重なると、
年間ではしっかりした金額になります。
本人としては、
「そんなに働いていない」
と思っていても、
年収だけを見ると増えている、という状態です。
長期休みだけ別バイトを入れる
特に注意したいのが、
夏休み・冬休みの短期バイトです。
普段のバイトに加えて、
・イベントスタッフ
・短期募集
・単発バイト
を入れると、
合計収入が一気に増えます。
「期間が短いから大丈夫」
という考え方は、
扶養控除では危険です。
👉 夏休みの注意点は
→ ⑦ 高校生の夏休みバイトは要注意!扶養控除で失敗しやすいポイントを徹底解説
で詳しく解説しています。
掛け持ちが扶養控除で危険になりやすい理由
収入の全体像が見えにくい
掛け持ちバイトの一番の問題は、
収入の管理が難しくなることです。
・給料日が違う
・明細の形式が違う
・日払い・週払いが混ざる
こうなると、
「今いくら稼いでいるのか」が
本人にも親にも分かりづらくなります。
年末に一気に超えるリスク
掛け持ちバイトは、
年末に収入が増えやすい傾向もあります。
・年末年始の繁忙期
・追加シフト
・短期募集の増加
こうした条件が重なると、
最後の1〜2か月で103万円を超える
というケースも少なくありません。
親が知っておきたいポイント
源泉徴収票は複数枚出る
掛け持ちをしている場合、
年末にはバイト先ごとに源泉徴収票が出ます。
これらをすべて合算して、
年収が判断されます。
1枚だけ見て安心するのは、
かなり危険です。
年末調整への影響
親が会社員の場合、
扶養控除は年末調整で処理されます。
子どもの収入を正しく把握していないと、
後から
・修正申告
・確定申告
が必要になることもあります。
👉 年末調整の反映時期は
→ ⑧ 高校生の扶養控除は年末調整でいつ反映される?ズレやすいタイミングをやさしく解説
を参考にしてください。
失敗しないための管理方法
「合算前提」で考える
掛け持ちバイトをしているなら、
最初から
「全部合算される」前提で考える
ことが一番安全です。
・どのバイトも同じ財布
・すべて年収に加算
この意識を持つだけで、
大きな失敗はかなり防げます。
月ごとのざっくり管理でOK
完璧な管理は必要ありません。
・今月はいくら
・今年はだいたい〇万円
この程度の把握で十分です。
👉 年収見込みの出し方は
→ ⑥ 高校生の扶養控除|年収見込みの計算方法をやさしく解説【途中で超えないために】
で詳しく解説しています。
まとめ:掛け持ちは「合算される前提」で安心
高校生の掛け持ちバイトでは、
収入はすべて合算される
これが一番大切なポイントです。
・バイト先が違っても
・短期でも
・日払いでも
すべて合計して、
扶養控除の判断がされます。
「知らなかった」で後悔するより、
「分かっていて調整した」方が、
ずっと安心です。
次は、
年収を事前にどうやって計算すればいいのかを、
具体的に見ていきましょう。
👉 ⑥ 高校生の扶養控除|年収見込みの計算方法をやさしく解説【途中で超えないために】
よくある質問(FAQ)
Q1. バイト先ごとに103万円まで稼げますか?
A. いいえ。掛け持ちの場合でも、すべての収入を合算して103万円が基準になります。
合算前提で年収見込みを出すのが一番安全です。年収見込みの計算方法はこちら。→ ⑥ 高校生の扶養控除|年収見込みの計算方法をやさしく解説【途中で超えないために】
Q2. 短期・単発バイトも合算されますか?
A. はい。期間や支払い方法に関係なく、年収に含めて考える必要があります。
合計での安全ラインは、こちらで整理しています。いくらまで稼げるかを確認しましょう。→ ① 高校生の扶養控除はいくらまで?アルバイト年収・月収の安全ラインを完全解説
Q3. 掛け持ちしていることは親に分かりますか?
A. 年末に複数の源泉徴収票が出るため、年末調整や確定申告のタイミングで把握されることがあります。
いつ把握されるかは年末調整の流れで決まります。反映タイミングを確認しておくと安心です。→ ⑧ 高校生の扶養控除は年末調整でいつ反映される?ズレやすいタイミングをやさしく解説
次に読むおすすめ(合算ミスを防ぐ)
▶ 高校生はアルバイトでいくらまでなら扶養控除の対象になるのか
