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知ってた?トアロードの「トア」、実は〇〇だった!神戸の街を変える衝撃の事実

皆さん、「トアロード」という名前を聞いたことがありますか?
神戸を訪れたことのある人なら、一度は耳にしたことがあるかもしれません。
この通りは、神戸の中心部にあり、おしゃれなカフェや個性的な雑貨店が立ち並ぶ人気スポットとして知られています。

でも、「トア」って一体どういう意味なのでしょうか?
なぜこの通りがそんな名前で呼ばれるようになったのでしょうか?

実は、この「トアロード」という名前には、神戸の豊かな歴史と国際色豊かな背景が隠れているのです。
明治時代から現代まで、さまざまな文化が交差するこの街の物語が、一つの通りの名前に凝縮されています。
この記事では、このトアロードの名前の由来と、そこに秘められた神戸の魅力についてお話ししていきたいと思います。
この記事を読めば、次に神戸を訪れたときに、きっと新しい目線でこの街を楽しむことができるはずです。
それでは、トアロードの謎に迫る旅に出発しましょう!

トアロードの誕生と正式名称

まず、このトアロードは明治時代の初めごろに作られた道路なのです。
最初は「三宮筋(さんのみやすじ)」と呼ばれていて、正式な名前は「東亜筋線(とうあすじせん)」というものでした。
でも、今では誰もその正式名称を知らないくらい、「トアロード」という呼び方が定着しています。

トアホテルの設立と影響

では、なぜ「トアロード」と呼ばれるようになったのでしょうか?実は、その由来についてはいくつかの説があります。

一番有名な説は、1908年(明治41年)に建てられた「トアホテル」にちなんでいるというものです。
このホテルは、ドイツ人のホルスタインさんを中心に、ドイツ、イギリス、アメリカ、フランスの人たちが共同出資して作ったのです。
トアホテルは、当時、すべの客室にバスがある本格的ホテルで、「スエズ以東で最高のホテル」と称されたといわれています。

戦前の神戸を代表する洋館の一つで、第二次世界大戦後には、日本を占領していた連合国軍が使っていたこともあります。

「トア」の名前の由来:複数の説

©KOBE TOURISM BUREAU

でも、そもそもなぜ「トアホテル」という名前だったのでしょうか?

実は、このホテルが建つ前、その場所にはイギリスの貿易会社の支店長F・J・バーデンズさんの家があって、その建物は「The Tor」(トールの館)と呼ばれていたそうです。
英語で「Tor」は「岩山」という意味があります。
六甲山が近くにあることから、この名前がついたのかもしれません。
ただ、英語だと「Tor」は「トール」と発音します。
「トア」という発音になったのは、ドイツ語の影響かもしれません。
ドイツ語で「Tor」は「トア」と発音し、「門」という意味があるんです。

神戸港は外国との交流の入り口、つまり門のような役割を果たしていたと考えれば、「トア」という名前にぴったりですよね。

面白いのは、日本人の間では「トアホテル」のことを「東亜ホテル」と書くことが多かったそうです。
「東亜」は東アジアを意味する言葉で、日本人にとっては馴染みやすい表現だったのかもしれません。

他にも、「トア」の由来についてはいろいろな説があります。
例えば、「鳥居」を英語で表した「Torii」から来ているという説もあります。

実際、トアホテルのロゴマークは鳥居をデザインしたものだったそうです。
また、「Tor」がヒンドゥー教の寺院にある門を意味する「toran」という言葉に由来しているという説もあります。

残念ながら、1950年(昭和25年)にトアホテルが火事で焼けてしまい、名前の由来を記した資料も一緒に失われてしまいました。

今では、そのホテルがあった場所に神戸外国倶楽部という建物が建っています。

神戸の国際性と歴史を感じる街歩き

このように、トアロードの名前の由来には様々な説があり、はっきりとしたことは分かっていません。
でも、それぞれの説を知ることで、神戸の歴史や国際的な雰囲気を感じることができますよね。

神戸は昔から外国との交流が盛んな街でした。
トアロードという名前には、そんな神戸の国際色豊かな歴史が詰まっているんです。
ドイツ語やイギリス英語、はたまたヒンドゥー教の影響など、さまざまな文化が混ざり合って今の神戸の街並みができあがっています。
トアロードを歩くときは、ぜひこの通りの名前の由来を思い出してみてください。
お店や建物を見ながら、「もしかしたら、この建物にも外国とのつながりがあるのかな?」なんて想像するのも楽しいかもしれません。

また、神戸の他の場所の名前についても、その由来を調べてみるのも面白いかもしれません。
例えば、「南京町」という名前はどこから来たのか、「北野町」はなぜそう呼ばれるようになったのかなど、街の名前一つ一つに歴史が隠れているんです。
街の名前や建物の由来を知ることで、私たちは今の神戸がどのようにして作られてきたのかを理解することができます。
そして、それは単に過去を知るだけでなく、これからの神戸がどのような街になっていくのかを考えるヒントにもなるんです。
神戸に住んでいる人も、観光で訪れる人も、トアロードを歩くときはちょっと立ち止まって、この通りの名前に込められた歴史や文化の重なりを感じてみてください。
きっと、いつもと違った神戸の魅力を発見できるはずです。

まとめ

さて、トアロードの名前の由来について、様々な角度から探ってきましたね。
一つの通りの名前にこれほど多くの歴史と文化が詰まっていることに、驚いた人も多いのではないでしょうか。

トアロードは明治時代初期に作られ、当初は「三宮筋」と呼ばれていました。
「トア」という名前は、1908年に建てられたトアホテルが大きく影響しています。
「トア」の由来には複数の説があり、英語の「Tor(岩山)」やドイツ語の「Tor(門)」、さらには「鳥居」や「toran(ヒンドゥー教の門)」など、様々な解釈があります。
この名前には、神戸の国際的な性格が色濃く反映されています。

トアロードの名前の謎は、完全には解明されていません。
しかし、それぞれの説を知ることで、私たちは神戸の豊かな歴史と国際性を垣間見ることができました。
この通りの名前一つをとっても、日本と外国の文化が融合し、独特の魅力を生み出していることがわかります。
これは、まさに神戸という街全体の特徴を表しているといえるでしょう。
これからは街を歩くときに、その場所の名前や建物にどんな歴史が隠れているのか、少し立ち止まって考えてみてください。
きっと、今まで気づかなかった新しい発見があるはずです。

トアロードの例が示すように、私たちの身近なところに歴史のヒントは隠れています。
好奇心を持って街を歩けば、神戸だけでなく、どんな街でも新しい魅力を発見できるでしょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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